#建築ウォッチ~新築工事14
こんにちは、林田工務店です。
前回の記事では、耐震性能を高める「筋交い」と「金物」の役割についてご紹介しました。
今回は、新築住宅の外観と機能を大きく左右する「屋根工事」についてお届けします。
舞鶴で施工中の新築住宅を例に、瓦屋根の魅力や施工のポイントを詳しく解説します!
瓦屋根の工事工程
瓦屋根の施工は、専門技術と慎重な作業が求められる工事です。今回の現場では、以下の手順で工事を進めました。
1. 瓦桟(かわらざん)の取り付け
まずは屋根の下地となる野地板(のじいた)の上に防水シートを敷き、その上から「瓦桟」という木材を取り付けます。
この瓦桟は、瓦をしっかり固定し、雨水をスムーズに流す役割を果たします。
2. 瓦を屋根にあげる
瓦桟の取り付けが終わったら、瓦を屋根に運び上げます。一枚一枚が重く、屋根全体でかなりの重量になるため、専門の職人が慎重に作業を行います。
3. 瓦を葺く
屋根全体に瓦を順番に葺いていきます。瓦は1枚1枚、専用のビスで固定します。
これは近年、地震や台風などの自然災害が多発していることを受け、瓦が飛散しないようにするための対策です。
以前は瓦の重さを利用して重ねるだけの施工が一般的でしたが、災害時の安全性を高めるため、現在ではこの固定方法が主流となっています。
固定することで、強風時にも瓦がズレたり落ちたりするリスクを減らすことができます。
4. ケラバ瓦や棟瓦の仕上げ
最後に、屋根の端や隅に取り付ける「ケラバ瓦」や、屋根の頂部を仕上げる「棟瓦(むねがわら)」を取り付けます。
これらが施工されることで、屋根全体の強度と美観が完成します。
5. 完成!
瓦がすべて葺き終わると瓦屋根の完成です。今回の現場では、下屋(1階部分の屋根)も同時に施工しました。
瓦が葺き上がることで家全体が引き締まり、伝統的でありながらモダンな趣のある美しい仕上がりになりました。
瓦屋根のメリット
瓦屋根は、日本の住宅で古くから親しまれている伝統的な屋根材です。その魅力を少しご紹介します。
1. 耐久性
瓦は耐久性に優れ、50年以上使えることも珍しくありません。
また、火に強い素材であるため、防火性能も高いです。
2. 断熱性と遮音性
瓦の厚みが外気温の影響を抑え、夏は涼しく冬は暖かい室内環境を実現します。
また、雨音や外部の騒音を軽減する遮音性も優れています。
3. 美しさ
瓦屋根は重厚感と和風の趣が魅力的です。今回使用した「ストレート瓦」は、シンプルでモダンな印象を与えつつ、瓦本来の美しさを活かした仕上がりになっています。
舞鶴で新築をお考えの方へ
林田工務店では、舞鶴エリアを中心に木造住宅の新築工事を手がけています。瓦屋根はもちろん、耐震性能を高める構造や高気密・高断熱の仕様など、安心して長く暮らせる家づくりを大切にしています。お客様の理想の住まいを形にするため、丁寧な施工と提案を心がけています。
次回予告
次回の記事では、「建築確認の中間検査」と「住宅瑕疵担保責任保険の中間検査」について詳しく解説します。これらの検査は、建築工程の品質と安全性を確認するために欠かせない重要なプロセスです。引き続き、林田工務店のブログをお楽しみください!